CUDA™ 4.2 開発環境をインストールする (Windows版)

対象 GPU CUDA 4.2 インストール Windows 7

 PGIアクセラレータ™ コンパイラの使用する前に、NVIDIA社の CUDA™ 環境環境をインストールしておく必要があります。ここでは、 一例として、Windows 7 上に CUDA 4.2 環境をインストールする手順を説明します。ここでの前提は、ハードウェアシステムの中に、NVIDIA 社の GPU が実装されていることとします。
2012年6月11日 Copyright © 株式会社ソフテック 加藤

必要とするハードウェア、ソフトウェア環境

 PGIアクセラレータ™ コンパイラを使用するためには、NVIDIA社の CUDA-enable な GeForce、Quadro、Tesla カードを有した CUDA ソフトウェアがインストールされたシステムが必要です。サポートされる GPU の詳細なリストは、NVIDIA の ウェブサイトでご覧下さい。http://www.nvidia.com/object/cuda_gpus.html
なお、現在、Windows上に搭載している GPU ボードの型番を調べたい場合は、「コントロールパネル」ー「システム」ー「デバイスマネージャ」を開きます。以下の例では、GTX 480と不明なボードの二つの グラフィックボードが実装されているのが分かります。ここでは、CUDA 4.2 をインストールすることを前提にします。CUDA 4.1 は、以前の GPU ボードから 最新の Fermi GPU までのハードウェアをサポートします。実はこの不明なボードは、GTX 580 なのですが、このボードのためのディスプレイ・ドライバーをまずインストールします。(不明なボードがない場合は、こうした手続は必要ありません。

GPU

 右クリックして各アダプタ・プロパティの「ドライバー」を表示すると現在のドライバーの情報が得られます。まず、汎用の標準VGAグラフィックアダプターを GTX 580 用のドライバー用に変更します。NVIDIA社のサイトから専用のドライバーをダウンロードして実装します。

GPU

ドライバーをインストールすると、以下のようにボード名が明示されます。

GPU

 Windows システム上で NVIDIAの最新ドライバーコンポーネントをインストールしておく必要があります。

  • 搭載GPUボード用の最新のディスプレイ・ドライバーへの更新。 (ドライバーのダウンロードサイト) この NVIDIA社のサイトから適切な最新ディスプレイ・ドライバーをダウンロードして、このインストールを実施します。

 次に、NVIDIA の Webサイト( http://developer.nvidia.com/cuda-downloads ) から、CUDA 4.2 用の CUDAドライバーとCUDA Tool Kitをダウンロードします。これらは、PGIコンポーネントではありませんので、NVIDIA 社によってライセンス並びにサポートされます。Windows の OS が 32ビットの場合は、32bit用、64ビットの場合は、64bit 用を選びダウンロードします。

  • Developer Drivers for WinVista & Win7 (301.32): devdriver_4.2_winvista-win7_64_301.32_general.exe
  • CUDA Toolkit : cudatoolkit_4.2.9_win_64.msi(このToolkitのインストールは任意です。インストールしなくても構いません。PGI専用の Toolkit がPGIソフトウェアのインストール時に実装されます)
  • GPU Computing SDK code samples (これは、PGIコンパイラの実装とは関与しませんので、実装は必要としません)

CUDA ソフトウェアのインストール

 今回は、Windows 7 (64bit) にインストールするため、上記のサイトから Windows 7 (64bit) 用の以下のソフトウェアをダウンロードします。これらは、「管理者権限」でインストールを行います。なお、過去の CUDA driver のバージョンが実装されている場合は、インストールのウィザードで、「既存のものをアップグレードする(高速、推奨)」を選びインストールします。 今回は、PGIには関係しない CUDA SDK のインストールは行いません。

  • Developer Drivers for WinVista & Win7 (301.32): devdriver_4.2_winvista-win7_64_301.32_general.exe
  • CUDA Toolkit : cudatoolkit_4.2.9_win_64.msi

Windows上でのインストール

 Windows上でのドライバー、Toolkitのインストールは極めて簡単です。ダウンロードしたファイルをダブルクリックするだけで、インストールが開始され、ウイザード形式で指示するだけでインストールが完了します。CUDA ドライバー、Toolkitの順でインストールします。なお、CUDA Toolkit のインストールは任意です。必要であれば、ダブルクリックして、インストール実行して下さい。インストールしなくても、PGIコンパイラは動作します。

CUDA ドライバーのウイザード開始

driver画面

CUDA ドライバーの実装方法選択

driver状況

CUDA ドライバーのウイザード完了

toolkit

 以上で、CUDA の開発環境のセットアップは終了します。

実装したCUDA ドライバーのバージョン確認

 実装した CUDA Driver のバージョンを確認するには、デスクトップ上の PGI Workstationのアイコンをダブル・クリックして、あるいは、PGI Visual Fortran のコマンドプロンプトを起動し、PGIコマンド・プロンプト用のウィンドウを開きます。その上で、PGIのコマンドである "pgaccelinfo.exe" コマンドを実行します。以下のような出力が現れます。この中で、CUDA Driver Version として表示された番号が CUDA ドライバーのバージョンに相当します。4020 の場合は、 CUDA 4.2 ドライバーがインストールされていると言う意味になります。

PGI GPU 用コンパイラ情報サイト