1987 年のHPC(前半)

HPC界のみなさま

電子ジャーナルHPCwire Japan  https://www.hpcwire.jp/
に掲載中の『新HPCの歩み』は、先週から1987年に入りました。4回に分けて掲載します。バブル膨張の中、銀座4丁目の土地公示価格が坪当たり約1億円となり、日米半導体摩擦が浮上します。小柴昌俊教授は定年直前、超新星ニュートリノの観測に成功します(2002年ノーベル物理学賞)。

昨年、大激論の末に討ち死にした筑波大学の特別推進は、岩崎洋一氏を代表者として採択され、QCDPAXの開発が始まります。電総研ではSIGMA-1が動き出しました。

本日公開の「新HPCの歩み(第83回)-1987年(b)-」では、リクルートが、Raul Mendez氏を所長としてスーパーコンピュータ研究所(ISR)を創立し、Intel iPSC/2, Alliant FX-8, Titan, MiPAX-32FXなどの超並列計算機とともに、リクルートの時間貸し用のベクトルコンピュータCray, X-MP, SX-2A, VP-400を使って、スーパーコンピュータの研究を開始します。

リクルートの所有していた安比高原のグランドホテルで、第1回ISRシンポジウムが開催され、私を含め60名が参加しました。

計算流体力学研究所では、最初のスーパーコンピュータVP-200が設置されました。

1987年当時、日本に設置された(または予定の)スーパーコンピュータの一覧を一挙珪砂しました。民間への普及が顕著です。バブルのせいでしょうか。

ご笑覧ください。来週・再来週は、日本の企業の動き、標準化、性能評価とくに第1回Gordon-Bell賞、日米スーパーコンピュータ摩擦、世界の学界、国際会議、アメリカ他の企業の動きなどです。

小柳義夫