(旧PGI製品ご利用者様向け)旧PGI製品とNVIDIA HPC SDKの関係

「コンパイラは同じ物なのか?」という質問であればその通りです。PGI (The Portland Group, Inc) が開発してきた旧PGIコンパイラは、2013年にPGIがNVIDIAに買収されてからも同名称で開発・販売されてきましたが、2020年7月に「NVIDIA HPCコンパイラ」としてリブランディング(リネーム)され、「NVIDIA HPC SDK」というソフトウェア開発キットのコンポーネントの1つとして提供が開始されました。また旧PGIコンパイラは製品として販売されていましたが、NVIDIA HPC SDKは無償提供され、コンパイラの技術サポートサービスを販売する形に変更されました。

旧PGIコンパイラとしての開発は20.4で終了し、今後はNVIDIA HPCコンパイラとして開発が継続される見通しです。例えば旧PGIコンパイラはNVIDIA A100 GPUをサポートしていませんので、最新ハードウェアの性能を引き出すためにもNVIDIA HPC SDKへの更新をお薦めいたします。

(旧PGI製品ご利用者様向け)購入した旧PGIのソフトウェアライセンスの有効期限はあるか

ライセンスファイル(license.dat)自体は永続的にご利用いただけます。同ライセンスの有効期限は、製品のアップグレードおよびサポートサービスの有効期限となります。例えばライセンスの有効期限が2020年2月末だった場合、PGI 20.1までは利用可能ですが、PGI 20.4はご利用いただけません。このような状況で20.4を使用したいという場合はNVIDIA HPC Compiler & Professional Support Servicesをご契約いただく必要があります。

Worldwideサポートの利用

Worldwideサポート(NVIDIA HPC Compiler Support Services本体)を受けるためには、NVIDIA Enterprise Application Hubへのご登録が必要となります。NVIDIAより発行されたライセンス証明書に記載のPAK IDをご用意の上、Support Service Quick Startを参考にご登録ください。

旧PGIコンパイラのダウンロード方法

NVIDIA HPC Compiler Support Servicesのご契約者は旧PGIのアーカイブページ利用できません。NVIDIA Enterprise Application Hub内にあるLicensing Portalにてダウンロード可能となっております。有効なライセンスを登録したアカウントにて、NVIDIA Enterprise Application Hubにアクセスしてください。

旧PGIコンパイラのライセンスファイルについて

コンパイラ本体と同様に、Licensing PortalにてNVIDIA HPC Compiler Support Services契約者用のライセンスファイル(license.dat)が提供されております。”PGI License Key” で検索しダウンロードしてください。

量子化学計算ソフトウェアのGaussianのソースコードのビルドに旧PGIコンパイラが必要になっている

Gaussianはソースコードライセンスを購入可能ですが、ビルドには旧PGIコンパイラの特定バージョンが指定されています。例えば最新のGaussian 16 Rev. C.01では、Version 18.10が必要と明記されています。もし旧PGIコンパイラの利用ライセンスを所有していない場合、NVIDIA HPC Compiler & Professional Support Servicesをご契約いただき、NVIDIA Enterprise Application Hubからコンパイラおよびライセンスファイルを入手する必要があります。
所属する企業や官公庁または団体等にて旧PGIコンパイラを「フローティングライセンス」で購入された事がある場合、そちらを利用可能です。購入したことがあるか、またバージョンはいくつか等についてはご所属機関の担当者までご確認ください。