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PGI 16.4 以降にバンドルされた新しい Flexlm ライセンスデーモン

lmgrd/pgroupd を更新する方法

【FLEXlmライセンスマネージャ】2016年4月リリースの PGI 16.4 以降、PGIライセンスサーバ・ソフトウェアである FlexNet license daemons を version 11.13.1.3 に更新しました。既存のシステム上で稼働している PGI ライセンスサーバ・ソフトウェアの移行(変更)方法を説明します。
2016年4月初稿
© 株式会社ソフテック

Question セキュリティ脆弱性の対策を施した PGIライセンスサーバのソフトウェア FlexNet の新しいバージョン v11.13.1.3 への移行(変更)方法を教えてください。

Answer

 PGI のライセンスサーバ用ソフトウェアは、Flexera Software 社が提供する FlexNet ソフトウェア(FLEXlm) を使用しています。当該ソフトウェアは、2016 年春にセキュリティ脆弱性の存在が公開されました。本脆弱性を回避するために、当該対策を施した FlexNet ソフトウェア v11.13.1.3(lmgrd/pgroupd) を使用した PGI ライセンスサーバ機能を導入することを推奨します。この新しいライセンスサーバ機能は、 PGI 16.4 以降のコンパイラ・ソフトウェアにバンドルされておりますので、本バージョン以降を使用できる(サブスクリプション有効な)お客様につきましては、PGI 16.4 以降のソフトウェアをインストールして、FLEXlm ライセンスマネージャの再設定を行うことで使用することをお薦めします。また、PGI 2012 までの過去のバージョンを使用している場合には、既存の PGI 環境を変更せずライセンスマネージャ・ソフトウェアだけを入れ替えることにより対策できます。この場合、別途提供している FlexNet ソフトウェア v11.13.1.3(lmgrd/pgroupd) を導入(既存のlmgrd/pgroupdソフトウェアと入れ替え)することで FlexNet ソフトウェアの脆弱性に対処できます。

PGIライセンスサーバのソフトウェアを更新する方法として、以下の二つの方法があります。

  • (1) 現在、サブスクリプションが有効であり、新たに PGI 16.4 以降のバージョンをインストールする方法

     この方法は、PGI 16.4 以降のバージョンをインストールして、これにバンドルされている新 FlexNet ソフトウェア v11.13.1.3(lmgrd/pgroupd) を使用するものです。一般的に行う「サブスクリプション更新後のインストールの手順・方針」に従い、PGI 16.4 以降をインストールして下さい。

    • サブスクリプション更新後のインストールの手順・方針を参考にバージョンアップを行います。なお、本手順の 5項 FLEXlm ライセンスマネージャ(lmgrd) の再設定の作業で、新 FlexNet ソフトウェアが使用するように設定されます。
    • PGI 16.4 にライセンスキーの書式が変更されましたので、必ず、新しい license.dat の取得と設置を行って下さい。
  • (2) 既存の PGI 環境はそのままで、PGIライセンスマネージャ・ソフトウェアを入れ替える方法

     この方法は、現在サブスクリプションが有効でないお客様で、過去のバージョンを使用している場合、あるいは、PGI 16.4 以降にバージョンアップせず、旧バージョンの PGI ライセンスサーバ環境の FlexNet daemons のみを変更したい場合に参考として下さい。

    【Windows環境の場合】

     以下の手順で、新バージョンのPGIライセンスマネージャ一式をインストールして下さい。既存環境の旧 PGI バージョンにバンドルされた PGI ライセンスサーバの機能を置き換えることができます。

    1. Webブラウザで、PGI License Daemons のサイトに移動します。ここに各プラットフォーム のFlexNet v11.13.1.3 ソフトウェアがアーカイブされています。Windows 64bit 環境であれば、「FlexNet v11.13.1.3 for Windows/64-bit」のファイルをダウンロードして下さい。
    2. ダウンロードしたファイル(一例:pgroupd-win64-v1113.exe)をダブルクリックして、実行して下さい。PGI License Server のインストールのためのウイザードが現れます。本画面を進めて、「Choose Destination Location」の画面で、現在 PGI コンパイラが実装されているルート場所を指定します。デフォルトは、C:\Prpgram Files\PGI ですが、過去に実装した際にインストール場所の変更を行っていない場合は、このデフォルトのまま画面を進めて下さい。その後、PGI License Serverのインストールが始まります。
    3. その後、ウイザードは、「License Generation」の画面になります。この画面は、ライセンスキーを再取得(新しいデーモン用のために入れ替え)を行うかを指示するためのものです。Would you like to generate permanent keys? に対して、「Yes, generate license keys now」を選択して下さい。例え、現在サブスクリプションが有効でない場合でも、過去のライセンスキーを新しい書式のライセンスキーに変更する必要があるため、再度、自動取得するようにして下さい。なお、その自動取得に関しては、「PGIライセンスキーの自動取得の方法(Windows版)」を参考にして下さい。自動で、既存の C:\ProgramFiles\PGI\license.dat をバックアップしてから新しい書式の license.dat に入れ替えます。これにて、license.dat の設置と PGI License Server(FLEXlm) ソフトウェアの実装が終了します。
    4. もし、上記の過程でライセンスファイルの自動取得が失敗した場合は、手動で PGI の Webサイトから新しい license.dat を取得して下さい。取得した license.dat を C:\ProgramFiles\PGI\license.dat として設置(入れ替え)してください。(新しい書式のライセンスファイルの取得方法)
    5. FLEXlmライセンスマネージャを再起動します。Flexlm の起動ログは、C:\ProgramFiles\PGI\flexlm\license.log に存在します。このログファイルを開き、" FlexNet Licensing (v11.13.1.3 ...." と言うバージョン番号の文字列が記録されている場合、正常に動作しています。

    【Linux環境の場合】

    1. Webブラウザで、PGI License Daemons のサイトに移動します。ここに各プラットフォーム の FlexNet v11.13.1.3 ソフトウェアがアーカイブされています。Linux 64bit 環境であれば、「FlexNet v11.13.1.3 for Linux/64-bit」のファイルをダウンロードして下さい。
    2. root 権限に移行して下さい。ダウンロードしたファイル(一例:pgroupd-lin64-v1113.tar.gz)を /tmp 領域に展開して下さい。展開後、pgroupd-lin64-v1113 と言うディレクトリ配下に lmborrow、lmgrd、lmutil、pgroupd と言う4つのデーモン用実行ファイルが存在します。これを既存の PGI ソフトウェア実装環境の同じファイルと置き換えることを行います。
    3. 現在、FLEXlm のデーモンソフトウェアのファイルはどこにあるかを調べるために、/etc/init.d/lmgrdファイル(あるいは lmgrd-pgi ファイル)を開きます。以下のように RELEASE= と言うキーワードで現在、実装されている PGI バージョン番号を調べます。以下の例では PGI 15.10 が実装されており、その付属の lmgrd起動ファイルが使用されていることが分かります。
      #! /bin/sh
      (中略)
      # chkconfig: 2345 90 10
      ### BEGIN INIT INFO
      # Provides:       lmgrd
      # Required-Start: $network
      # Required-Stop:
      # Default-Start:  3 5
      # Default-Stop:
      # Description:    License manager for PGI compilers and tools (www.pgroup.com)
      ### END INIT INFO
      
      # description: License manager for PGI compilers
      
      ## Where to find the PGI software?
      PGI=${PGI:-/opt/pgi}
      RELEASE=15.10       <==== このPGIバージョン番号が実装されているはず
      (以下、略)
    4. この場合、PGI 15.10 ソフトウェアのFLEXlmデーモンソフトウェアの実装場所は、$PGI/linux86-64/15.10/bin 配下となります。$PGI 環境変数は、PGI のインストール最上位場所(ルート場所)を意味しますが、デフォルトは/opt/pgi となっております)。
    5. 新しい FlexNet v11.13.1.3 デーモン・ソフトウェア(lmborrow、lmgrd、lmutil、pgroupd)を $PGI/linux86-64/15.10/bin 配下にコピーします(上書き)します。
      [root@photon29 pgroupd-lin64-v1113]# ls
      lmborrow  lmgrd  lmutil  pgroupd
      [root@photon29 pgroupd-lin64-v1113]# ls -l
      合計 5712
      -r-xr-xr-x 1 921 1016 1362736  4月 14 08:48 2016 lmborrow
      -r-xr-xr-x 1 921 1016 1551536  4月 14 08:48 2016 lmgrd
      -r-xr-xr-x 1 921 1016 1362736  4月 14 08:48 2016 lmutil
      -r-xr-xr-x 1 921 1016 1565688  4月 14 08:48 2016 pgroupd
      [root@photon29 pgroupd-lin64-v1113]# cp * /opt/pgi/linux86-64/15.10/bin/
      cp: `/usr/pgi/linux86-64/15.10/bin/lmborrow' を上書きしてもよろしいですか(yes/no)? y
      cp: `/usr/pgi/linux86-64/15.10/bin/lmgrd' を上書きしてもよろしいですか(yes/no)? y
      cp: `/usr/pgi/linux86-64/15.10/bin/lmutil' を上書きしてもよろしいですか(yes/no)? y
      cp: `/usr/pgi/linux86-64/15.10/bin/pgroupd' を上書きしてもよろしいですか(yes/no)? y
    6. 次に、新しい FlexNet v11.13.1.3 デーモン用の書式で記述された license.dat を PGI Web サイトから入手します。今まで使用していた license.dat 内の書式では新ライセンスマネージャは動作しません。例え、現在サブスクリプションが有効でない場合でも、過去のライセンスキーを新しい書式のライセンスキーに変更する必要があるため、再度、新しい license.dat を入手して下さい。取得した license.dat を $PGI/license.dat (デフォルト/opt/pgi/license.dat)として設置(入れ替え)してください。(新しい書式のライセンスファイルの取得方法)
    7. 次に、FLEXlmライセンスマネージャ(lmgrd) を再起動します。もし、現在の lmgrd が稼働している場合は、これを stop してから、約1分過ぎてから、start するようにしてください。その後、psコマンドで lmgrd と pgroupd デーモンプロセスが動作しているか確認して下さい。pgroupd プロセスには、11.13 と言う FlexNet のバージョン番号の引数が示されていれば、新マネージャが動作しています。
      [root@photon29 pgi]# /etc/init.d/lmgrd-pgi stop
       		
      1分間以上空ける(OSが TCP ポートを開放するオーバーヘッド)
      
      [root@photon29 pgi]# /etc/init.d/lmgrd-pgi start
      
      [root@photon29 pgi]# ps ax | grep lmgrd
       7284 pts/0    S      0:00 /usr/pgi/linux86-64/15.10/bin/lmgrd -c /usr/pgi/license.dat
       7285 ?        Ssl    0:00 pgroupd -T photon29 11.13 3 -c :/opt/pgi/license.dat: -srv IYm4CtrZ8gRlkLUylyp5bC0BD2rHn7KvqfNPry109oqeWc0aA15Iho8s1CK9LLq --lmgrd_start 57172b9e -vdrestart 0
       7625 pts/0    S+     0:00 grep lmgrd
      
      以下のコマンドでも、稼働しているlmgrd/pgroupd のバージョンが分かります。
      # lmgrd -v
      lmgrd v11.13.1.3 build 176483 x64_lsb - Copyright (c) 1988-2015 Flexera Software LLC. All Rights Reserved.
      # pgroupd -v
      16:52:39 (pgroupd) FlexNet Licensing version v11.13.1.3 build 176483 x64_lsb
    8. また、$PGI/flexlm.log ファイルには、起動ログが記録されております。以上で終了です。
      16:11:26 (lmgrd) FlexNet Licensing (v11.13.1.3 build 176483 x64_lsb) started on photon29 (linux) (4/20/2016)
      16:11:26 (lmgrd) Copyright (c) 1988-2015 Flexera Software LLC. All Rights Reserved.
      16:11:26 (lmgrd) World Wide Web:  http://www.flexerasoftware.com
      16:11:26 (lmgrd) License file(s): /usr/pgi/license.dat
      16:11:26 (lmgrd) lmgrd tcp-port 27000
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) ===============================================
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) === LMGRD ===
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) Start-Date: Wed Apr 20 2016 16:11:26 JST
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) PID: 7284
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) LMGRD Version: v11.13.1.3 build 176483 x64_lsb ( build 176483 (ipv6))
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@)
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) === Network Info ===
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) Listening port: 27000
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@)
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) === Startup Info ===
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) Server Configuration: Single Server
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) Command-line options used at LS startup: -c /usr/pgi/license.dat
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) License file(s) used:  /usr/pgi/license.dat
      16:11:26 (lmgrd) (@lmgrd-SLOG@) ===============================================
      16:11:26 (lmgrd) Starting vendor daemons ...
      16:11:26 (lmgrd) Started pgroupd (internet tcp_port 38111 pid 7285)
      16:11:26 (pgroupd) FlexNet Licensing version v11.13.1.3 build 176483 x64_lsb
      16:11:26 (pgroupd) SLOG: Summary LOG statistics is enabled.
      16:11:26 (pgroupd) SLOG: FNPLS-INTERNAL-CKPT1
      16:11:26 (pgroupd) SLOG: VM Status: 0
      16:11:26 (pgroupd) SLOG: FNPLS-INTERNAL-CKPT2
      16:11:26 (pgroupd) Server started on photon29 for:
      16:11:26 (pgroupd) PGI2016-521211 (consisting of:               pgi-hpf-lin64
      16:11:26 (pgroupd) pgi-f95-lin64        pgi-f77-lin64   pgi-cc-lin64
      16:11:26 (pgroupd) pgi-cpp-lin64        pgi-gpp-lin64   pgi-hpf-lin32
      16:11:26 (pgroupd) pgi-f95-lin32        pgi-f77-lin32   pgi-cc-lin32
      16:11:26 (pgroupd) pgi-cpp-lin32        pgi-gpp-lin32   pgi-prof-lin64
      16:11:26 (pgroupd) pgi-prof-lin32       pgi-dbg-lin64   pgi-dbg-lin32
      16:11:26 (pgroupd) pghpf                pgfortran       pgcc
      16:11:26 (pgroupd) pgc++                pgprof          pgdbg)
      16:11:26 (pgroupd) PGI-legacy-tools (consisting of:             pgi-prof
      16:11:26 (pgroupd) pgi-dbg              pgi-dbg-gui)
      16:11:26 (pgroupd) EXTERNAL FILTERS are OFF
      16:11:26 (lmgrd) pgroupd using TCP-port 38111(以下略)