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PGI製品バージョンアップの方法
ソフテックは、PGI 製品の公認正規代理店です


Linux version (PGI 2011 to 2012)

ここでは、現在使用している PGI コンパイラをバージョンアップする方法をご説明します。新規に導入の際の手順とは異なりますので、ご注意ください。サブスクリプション契約をご購入あるいはご継続のお客様は、新リリースのソフトウェアをダウンロードの上、インストールをお願いいたします。最新の「日本語インストールの手引き(新規導入用)」を必要なお客様は、support@softek.co.jp へメールにて依頼いただければ、送付いたします。新リリースのソフトウェアの入れ替えは次のステップで行うことができます。ここでは、主に FLEXlm スタイルのライセンスをご利用の場合を想定した方法を説明します。

なお、バージョンアップの前提として以下の注意事項がございます。

  1. 新規購入時のインストールの方法は、ソフテックが提供した「インストール手引き」に則ってインストールを行っていること。
  2. ソフトウェアをインストールした「インストール・ディレクトリ」は、以前のバージョンのデフォルト場所であった/opt/pgi 配下であることを前提に記述しています。もし、/opt/pgi とは異なる場所にインストールしてある場合(例えば、/export/pgi 等)は、以下の "/opt/pgi" と言う言葉を "/export/pgi" に読み替えていただくだけの変更となります。
  3. ここでは、バージョン 2011 (11.x) から 2012 (PGI 11.x とも言います)へのバージョンアップを例に記述しますが、他の以前のバージョンからの場合でも同様です。以下に記述した「バージョン番号」の部分を変更する対象と考えて下さい。なお、"x"で表される番号は、リビジョン番号です。
  4. PGI 12.0 から 12.1 のようなリビジョンアップの場合は、以下のページをご覧ください。
     リビジョンアップの方法は、こちらをご覧ください


現在、お使いの Linux システムが PGI 2012 に対応した OS であることをご確認ください。以下のページにて対応する Linux distribution が確認できます。

まず、最初に現在PGIコンパイラをインストールしている場所を確認してください。

PGI ソフトウェアを Linux 上でインストールする際に、「 install 」と言うスクリプト・ファイル(インストーラ)を使用します。このインストーラでは、PGI コンパイラをインストールする場所のを指定しますので、現在のインストールしている場所をご確認ください。基本的には、過去のバージョンと同じ場所を指定することを推奨します。

  • 確認の方法
    現在、PGIコンパイラを使用しているユーザ名でログインした後、以下のコマンドを入力します。これによって出力されたディレクトリが、「PGI をインストールしているディレクトリ」です。 PGI 2012 のインストールにおいては、ここで表示されるものを明示的にご指定ください。

    $ echo $PGI
    /opt/pgi     <=== 「現在、インストールしているディレクトリ名」

【補足】
PGI 11.x 以前のバージョン・ソフトウェアを削除せずに、/opt/pgi 配下に残している場合は、前回のバージョンと同様に/opt/pgi をインストールするディレクトリとして明示的に指定してください。特に、このような実装環境の場合は、過去のバージョンをコンパイラオプション -V{version名} を指定して使用することができます

【本ページでのインストール・ディレクトリの記述】
過去の PGI 6.1 以前のデフォルトで使用してきた「インストール・ディレクトリ」は /opt/pgi ですが、本ページでは現バージョンのデフォルトである/opt/pgi 上にインストールすることを前提に説明しております。

【PGI 2012 のデフォルト以外にインストールする場合】
本ページで記述されている、/opt/pgi と言う部分を読み替えて設定してください。



STEP 1 : 新リリースのソフトウェアをダウンロード

新バージョンのソフトウェアは、以下のページにてダウンロード可能です。ソフトウェアは、 32ビットと64ビット用兼用のファイル (pgilinux-12*.tar.gz) がありますので、該当するソフトウェアをダウンロードしてください。PGI 12.3 以降に、ソフトウェアのファイル名が pgilinux-2012-12*.tar.gz と言う形に変更されています。

 http://www.softek.co.jp/SPG/ftp.html

STEP 2 : インストールのための準備

① 現在、動いている FLEXlm ライセンスマネージャ を停止する

この操作は、「FLEXlm形式」でご利用の場合のものです。
ルート権限でログインしてください。FLEXlm ライセンスマネージャの起動・停止スクリプト lmgrd-pgi を使用して、以下のコマンドでマネージャを停止します。この後、FLEXlm ライセンスマネージャ (lmgrd) がシャットダウンされたと言うメッセージを確認します。なお、マネージャの停止時においては、現在動作しているライセンス・ファイル(license.dat) を使用しますので、マネージャを停止する前に、新しいライセンスによる license.dat の更新は行わないでください

 # /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi stop (RedHat Linuxの場合)
 # /etc/init.d/lmgrd-pgi stop     (SuSE Linuxの場合)

もし、lmgrd-pgi と言うファイルが存在しない場合、lmgrd あるいは、
lmgrd.rc と言う名称で登録されている可能性があります。
その場合は、ls コマンドで lmgrd が存在することを確認し、
以下のようにしてください。

 # /etc/rc.d/init.d/lmgrd stop (RedHat Linuxの場合)
 # /etc/init.d/lmgrd stop     (SuSE Linuxの場合)

(注意)
もし、上記の "lmgrd-pgi" あるいは、"lmgrd"、"lmgrd.rc" が存在しない場合は、「システム起動時におけるライセンスマネージャの自動立ち上げの設定」が行われていない可能性があります。この場合は、以下のコマンドを使用して、ライセンスマネージャの停止を行ってください。なお、以下のパスは、現在、動作しているコンパイラのバージョンを 2011 とした場合のものを想定したものです。適宜、現在動作しているバージョン番号に変更してください。

  $ /opt/pgi/linux86/2011/bin/lmgrd.rc stop (32-bit Linux の場合)
  $ /opt/pgi/linux86-64/2011/bin/lmgrd.rc stop (64-bit Linux の場合)

② 現在のライセンスのバックアップを取る

現在の PGI ソフトウェアがインストールされている場所 (旧 PGI 6.1 以前のデフォルトは /usr/pgi 、PGI 6.2以降のデフォルトは /opt/pgi) に移動して license.dat の存在を確認してください。旧バージョンをそのまま残し、/opt あるいは、/opt 配下のディスク容量に余裕がある場合は、旧バージョンをインストールした「同じ場所」にインストールすることをお勧めします。旧バージョンの削除の方法は、こちらへ

 # cd /opt/pgi (今までの PGI 2011 がインストールされている場所)
 # ls

license.dat を念のために、別の名前に変えて退避してください。これは、現在取得している 過去のバージョンの ライセンスですが、新しい 2012 用のライセンスは、後で米国 PGI 社のサイトから取得します。

 # mv license.dat license.dat.backup
③ root のシェル初期設定ファイルの変更

root ユーザのシェル初期設定ファイル(/root/.cshrc等)に以下のような記述がなされているので、各種パスの設定を一部変更します。 ( “linux86-64/2012/” の 2012 の部分はソフトウェアのメジャーリリース番号を表します) 変更する部分は以下の太字の部分です。即ち、現在 2011 となっているものを 2012 に変更してください。もし、このファイル内に以下の記述がなければ、下記の内容を追加してください。以下の例は、64bit Linux 用の設定ですが、 32bit Linux の場合は、path と MANPATH の設定の行の 「linux86-64」 の部分が 「linux86」 に変更になります。
また、PGI 2012 をインストールするディレクトリが、/opt/pgi の場合は、以下の環境変数 "PGI" を/opt/pgi としてください。

(64bit 環境の場合)
 cshまたは、tcshの場合、/root/.cshrc等に以下のような記述を加えて下さい。

 setenv PGI /opt/pgi (コンパイラの installation directoryを定義) 
 set path = ( $PGI/linux86-64/2012/bin $path ) 
 setenv MANPATH "$MANPATH":$PGI/linux86-64/2012/man 
 setenv LM_LICENSE_FILE $PGI/license.dat 

 shまたは、bashの場合、/root/.bashrc等に以下のような記述を加えて下さい。
 システム管理者が全ユーザに反映できるように /etc/bash.bashrc ファイル、
 あるいは /etc/profile.local 等に以下の環境変数を設定している場合もあります。
 
 export PGI=/opt/pgi (コンパイラの installation directoryを定義) 
 export PATH=$PGI/linux86-64/2012/bin:$PATH 
 export MANPATH=$MANPATH:$PGI/linux86-64/2012/man 
 export LM_LICENSE_FILE=$PGI/license.dat

上記の変更を加えた後、 source .bashrc 等で現在の環境変数設定値を flash してください。あるいは、ログアウトの後、再度ログインしてください。

④ Linux上の必須パッケージの導入

(重要) PGI 12.1 以降では、Linux 上に Linux Standard Base(LSB) package の実装が必須です。PGI ソフトウェアのインストール前に、必ずご確認下さい。これに関しての FAQ として、Ubuntu関連SUSE 関連RedHat関連 をご用意しております。

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STEP 3 : 新バージョンのインストール

① ダウンロードしたファイルの展開

インストールは、 root 権限で実行してください。ダウンロードしたpgilinux-121x.tar.gz (32/64bit共用) ファイルを /tmp 配下におきます。 /tmp/pgi 下にテンポラリな pgi のファイルを展開します。 なお、PGI 12.3 以降に、ソフトウェアのファイル名が pgilinux-2012-12*.tar.gz と言う形に変更されています。

 (以下、コマンド例)
 # cd /tmp
  # ftp ....    to get pgilinux-2012-12x.tar.gz file 
  # mkdir pgi
 # cd pgi
 # tar zxvf ../pgilinux-2012--12x.tar.gz
  (展開されます)
② インストール時のシェルの言語モードの確認 (重要)

PGI コンパイラのインストールは、環境変数 LANG が英語モードの環境で行う必要があります。 'env' コマンド等で、現在の環境変数 LANG の値を確認してください。もし、日本語モードの場合は、以下のように root ユーザ上で、環境変数 LANG を英語モードに設定してください。なお、環境変数 LANG は、設定したコンソールのみ有効ですので、同じコンソールにて PGI コンパイラのインストール(install コマンドの実行)を行なって下さい。 (この設定を行わずインストールした場合、コンパイラは動作しません

  sh、bash の場合
   # export LANG=C(または、export LANG=en_US)

  csh、tcsh の場合
   # setenv LANG C(または、setenv LANG en_US)
③ インストール・スクリプトの実行

展開された配下に、 " install "と言うスクリプト・ファイルが存在します。これを実行して、PGI 2012 をインストールを実行します。

 # ./install 

ライセンス許諾に関する質問に対して承諾した後、以下のような「インストール手法」に関する問いが現れますので、これは、1 の 「Single system install」 をお選びください。

network installation will save disk space by having only one
copy of the compilers and most of the libraries for all systems
on the network, and the main installation needs to be done once
for all systems on the network.

1. Single system install
2. Network install

Please choose install option(1-2): 
1 <enter>   ← (1と入力してenterキーを押します)

次に、インストールを行うディレクトリを聞いてきます。 前述のとおり、以前のバージョンと同じインストール・ディレクトリとしたい場合は、明示的に/opt/pgi とタイプしてください。各ソフトウェアのライセンスの許諾のための問答を行った後、ソフトウェアの実装中に、前のバージョンが同じディレクトリ配下に存在する旨の NOTICE が現れますが、これは無視して続行してください。

AMD - ACML ライブラリライセンス許諾を yes とした後、以下のライブラリバージョンを選択する問いが現れます。デフォルトの(1)あるいは(2) を選択してください。(3) は、AMD の新プロセッサ Bulldozer 以降のプロセッサで有効です。Intelプロセッサの場合は、(3) は選択しないでください。
This PGI version links with ACML 4.4.0 by default. Also available:
(1) ACML 4.4.0
(2) ACML 5.1.0
(3) ACML 5.1.0 using FMA4
Enter another value to override the default (1)

次に、CUDA Toolkitの実装を行うかどうかの質問が現れます。PGI Accelarator コンパイラの場合は、実装してください。また、JAVA JRE 6.0_21のインストールも行ってください。

(注意) PGI 12.3 以降に、以下の問いが追加されました。OpenACC コンパイラのベータリリースの期間中は、以下のメッセージが追加されますので、使用したい場合は、y を入力してください。
This release of PGI software includes a beta release of the PGI OpenACC compilers.
Use of the OpenACC features is restricted under the terms of the PGI Beta Test License Agreement. See the documentation for more information.

Install OpenACC compilers? (y/n) y

      ■■ 以下の記述では インストール・ディレクトリを/opt/pgi として記述しています ■■

インストールする場所は、以前インストールした場所と同じ場所(/opt/pgi )としましたが、この配下に、現在存在する 2011 用 と新しく作成される 2012 用の directory が置かれるようになります。なお、32bit Linuxの場合は、/opt/pgi/linux86/... のみ存在し、64bit Linux の場合は、以下のように /opt/pgi/linux86/... 並びに /opt/pgi/linux86-64/... の二つが存在します。

/opt/pgi/linux86/2011/... (現在存在する)
                /11.9/..  (2011バージョンの実体ソフトウェアPGI 11.9の場合)
/opt/pgi/linux86/2012/...(インストールで新規作成される12.0のsymbolic link) /12.0/..(インストールで新規作成されるソフトウェア実体)
/opt/pgi/linux86-64/2011/... (現在存在する) /11.9/.. (2011バージョンの実体ソフトウェアPGI 11.9の場合)
/opt/pgi/linux86-64/2012/...(インストールで新規作成される11.0のsymbolic link) /12.0/..(インストールで新規作成されるソフトウェア実体)
PGI コンパイラの本体部分が以下のメッセージとともに、インストールが始まります。しばらく時間が必要です。コンパイラが正常にインストールされると、以下のように "Making symbolic links ***" と言うメッセージが記録されます。32bit Linux の場合は、"Making symbolic links in /opt/pgi/linux86/2012" 1行の記録のみとなります。なお、このメッセージの前に、"Error ”のメッセージが出ている場合は、「インストールが失敗しています」ので、適用 Linux の確認をお願いいたします。

Installing software into /opt/pgi (this may take some time).
#################################################

Do you wish to update/create links in the 2012 directory? (y/n)  y (yとする)

Making symbolic links in /opt/pgi/linux86/2012
Making symbolic links in /opt/pgi/linux86-64/2012
次に、MPICH-1.2.7 ライブラリのインストールを行うかどうかを聞いてきます。インストールしたい場合は、y としてください。次に、MPICH-1 ライブラリのリモート通信のアクセスの方法を指定します。 SSH 環境で各ノード間の通信ができるように、ノード間の構成を構築してある場合はSSHを選択し、一方、rsh(リモートシェル)環境で構築してある場合は、rshを選択します。rsh、ssh 共に 「パスワード(パスフレーズ)認証無し」 でアクセスできる環境でなければなりません。(関連情報はこちらへ

これによって、MPICH-1 のライブラリのインストールが終了します。
PGI コンパイラとともにインストールされたMPICH-1環境のカスタマイズ、使用法に関しては、こちらのページに説明しております。

Do you wish to install MPICH1?(y/n)
y

Remote execution method? [rsh,ssh]
ssh

Installing PGI MPICH1 components into /opt/pgi
This might take awhile ...

See the files /opt/pgi/linux86{-64}/2012/mpi.{csh,sh} for examples of 
how to set your environment to run and debug mpich programs
PGI 2010 リリースから、自動的なライセンスキーファイルの取得ならびにセットアップの機能(後述の STEP 4で説明している内容)が追加されました。また、この機能は、後述する STEP 5 の作業も自動的に行います。
この詳細は、「インストール時のライセンスキーの自動取得の方法(Linux版、Windows版のみ) 」に説明していますので、ご覧下さい。
(注意) PGI 12.3 リリース時点で、Linux用のライセンスキーの自動取得のためプロシジャーに問題があるため、インストール中の自動取得手続が利用できません。申し訳ありませんが、PGI社のサイトにログインして手動でライセンスファイルを取得してください。

  • ライセンスキーの自動取得、セットアップ手続きを行った場合は、そこで、全てのインストール作業が終了します。以下の問いに対して、y を入力して下さい。
  • ライセンスキーの自動取得手続きを選択しない場合、あるいは、自動取得が失敗した場合は、従来通り、手動でライセンスキーを取得します。以下の問いに対して、n を入力して下さい。その後、以下の STEP 4 以降を実行して下さい。

Do you wish to generate license keys? (y/n)
y か、n を選択

(中略)
Do you want the files in the install directory to be read-only? [y,n]
n

これで、2012 バージョンのインストールが終了します。
インストールが終了したら ダウンロードしたファイルとテンポラリな directory を消去してください。

 #  rm -rf /tmp/pgi

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STEP 4 : 2012 用の新しいライセンスlicense.dat の取得

正式ライセンスキーの取得の際は、PGI 顧客サポート・サイトにログインします。Webブラウザにて、下記PGI 社のサイトにアクセスして、お客様個人用の Web アカウントID とパスワードを入力してください。ログイン後、メニューに従い、ライセンスキーの発行のための操作を行ってください。


新規に、ライセンスキーを別途取得する方法に関しては、「PGI コンパイラ・ライセンスの発行」をご覧ください。
バージョンアップを行う方で、ご自身のサブスクリプションの更新後、「新しいライセンスキーの更新目的」の方は、こちらをご覧いただき、新しいライセンスキーを取得してください。サブスクリプション更新後のライセンスキーの状態に関しては、こちらのページもご覧ください

以上の手続きを行いますと、画面にはすでに 2012 用に変更されているライセンス・キーが表示されます。この内容を copy & paste して、PGI コンパイラをインストールしたシステム上のインストール・ディレクトリ(例: /opt/pgi)下の license.dat の内容を更新(全書き換え)してください。今までお使いになったライセンス形式が PGI 形式の場合は、注意が必要です。PGI 7.2以降、この方式のライセンスが廃止されました。従って、以下で述べる FLEXlm形式のライセンスをご利用ください。


ライセンス形式が FLEXlm 形式の場合は、 license.dat の一行目(SERVER 行)に、マシンのホスト名(以下のサンプルでは photon0 と言うホスト名)が明記されていることを確認してください。
二行目(DAEMON 行)以降は変更しないでください。 license.dat のパーミッションは、chmod 644 license.dat としてください。 以上で、正式ライセンスの取得と入れ替えは終了です。
なお、PGI 7.2 から、FLEXlmライセンスキーの仕様が大きく変更されました。これに伴い、STEP 5以降で説明する FLEXlmデーモン (lmgrd,pgroupd) のソフトウェアは、 PGI 2010以降 にバンドルされたものを使用しなければ、新ライセンスキーを解釈できず、エラーになりますのでご留意ください。

【取得後のライセンスキーの例】

SERVER photon0 0002b3ac16ba 27000
DAEMON pgroupd
PACKAGE PGI2012-workstation-complete pgroupd 2013.0213 B7DC8266F6DD \
   COMPONENTS="pgi-hpf-lin64 pgi-f95-lin64 pgi-f77-lin64 \
   pgi-cc-lin64 pgi-cpp-lin64 pgi-hpf-lin32 pgi-f95-lin32 \
   pgi-f77-lin32 pgi-cc-lin32 pgi-cpp-lin32 pgi-hpf-lin32 \
   pgi-f95-lin32 pgi-f77-lin32 pgi-cc-lin32 pgi-cpp-lin32 \
   pgi-prof pgi-dbg pgi-dbg-gui" OPTIONS=SUITE SIGN="1251 8B0C \
   F036 A02A C687 38CB B8CB 621F 6E20 D49B 9E72 8BCD 5A1F AF69 \
   EA81 199C 9811 21ED 973A 6A1E CFB4 3559 2FD3 FE28 2CA0 CDCD \
   EA0D D202 24FC 0972"
FEATURE PGI2012-workstation-complete pgroupd 2013.0213 permanent 1 \
   4E07E8044F74 VENDOR_STRING=5xxxx1:8:ws:accel \
   HOSTID=90e6ba7ccdf1 DUP_GROUP=U SUITE_DUP_GROUP=U SIGN="18BD \
   51F8 E6B3 C9ED 8DF4 CE22 0176 D2A3 6874 676A DC92 3651 435C \
   F465 5F40 07C9 4BEC 5F9E C78D E5CA 0108 9A84 97FD 7C46 7896 \
   DE34 243D EBC5 CA07 D422"
PACKAGE PGI71-workstation-complete pgroupd 7.1 4663E4ABD89E \
   COMPONENTS="pghpf-linux86-64:7.1 pgf90-linux86-64:7.1 \
   pgf77-linux86-64:7.1 pgcc-linux86-64:7.1 pgcpp-linux86-64:7.1 \
   pghpf-linux86:7.1 pgf90-linux86:7.1 pgf77-linux86:7.1 \
   pgcc-linux86:7.1 pgcpp-linux86:7.1 pghpf-linux86:7.1 \
   pgf90-linux86:7.1 pgf77-linux86:7.1 pgcc-linux86:7.1 \
   pgcpp-linux86:7.1 pgprof:7.1 pgdbg:7.1 pgdbg-gui:7.1 \
   pgdbg-linux86-64:7.1" OPTIONS=SUITE SIGN="07C2 DA82 2505 0A20 \
   B51E B86F D47E 2765 BB92 5EF7 0756 A652 8B80 1E2B A299 18D5 \
   F82F 243B 0368 D580 9E0B 99DF A989 D202 3AAD BCC6 1A3C F517 \
   24C6 013B"
FEATURE PGI71-workstation-complete pgroupd 7.1 permanent 1 \
   9A147C485401 VENDOR_STRING=5xxxx1:8:ws HOSTID=90e6ba7ccdf1 \
   DUP_GROUP=U SUITE_DUP_GROUP=U SIGN="0AE7 D3F9 68AA CBFE 924E \
   E161 E402 3C49 628C 4C22 850C 99ED C621 309C 5E7A 1B49 4A9A \
   5DF3 0C7A 4665 92DC 9CE0 5539 2316 2F91 B646 B33B BE5F 9B2D \
   3CD9"

【FAQ : よく生じるトラブル】
license.dat のファイル名を間違えないでください。例えば、licence.dat は誤りです。
license.dat ファイルのパーミッションを再度、ご確認ください。 read パーミッションがないと一般ユーザの PGI の使用ができません。
$ ls -l license.dat
-rwxr--r-- 1 root root 1709 Oct 27 11:43 license.dat

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STEP 5 : FLEXlm ライセンスマネージャを再セット、起動

PGI 2012 の FLEXlm ライセンス管理の起動スクリプト(lmgrd.rc)をシステム上(/etc 配下)に登録します。
マシンの再起動後に、自動的に FLEXlm マネージャを立ち上げるために必要なファイルです。この作業が完了後、現在のセッションで、FLEXlm ライセンス管理マネージャを手動起動します。

① FLEXlm 起動スクリプト(lmgrd.rc)をシステムに登録する

以下のコマンドの実行を行ってください。これは、システムの再起動時に、自動的に FLEXlmマネージャを立ち上げるためのスクリプトを登録するものです。以下の例は、現在まで動作していた 2011 (11.x) 用の /etc/init.d 配下の lmgrd-pgi の内容を上書きする処理を行っています。なお、この場合、システム起動時に自動的に立ち上げるランレベルの設定は、すでに以前のバージョンでなされていることを仮定しています。
(注意) 必ず、PGI 2012 の lmgrd.rc ファイルを上書き登録してください。

【32ビット専用製品の場合】

 (RedHat の場合)
  # cp $PGI/linux86/2012/bin/lmgrd.rc /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi 
 (SUSE の場合)
  # cp $PGI/linux86/2012/bin/lmgrd.rc /etc/init.d/lmgrd-pgi

【32ビット/64ビット共用製品の場合】

 (RedHat の場合)
  # cp $PGI/linux86-64/2012/bin/lmgrd.rc /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi 
  (SUSE の場合)
  # cp $PGI/linux86-64/2012/bin/lmgrd.rc /etc/init.d/lmgrd-pgi 
 
念のため、現在のシステム起動時に設定されているランレベルを確認する
以下の chkconfig コマンドで、3, 5 が on となっているはずです

 # chkconfig --list | grep lmgrd-pgi
  lmgrd-pgi                 0:off  1:off  2:off  3:on   4:off  5:on   6:off

もし、3, 5 が on になっていない場合は、以下のコマンドを実行してください

 (RedHat の場合)
  # ln -s /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi /etc/rc.d/rc3.d/S90lmgrd-pgi
  # ln -s /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi /etc/rc.d/rc5.d/S90lmgrd-pgi
あるいは、
  # chkconfig --add lmgrd-pgi

  (SUSE の場合)
  # chkconfig --add lmgrd-pgi
(関連事項) マシンの再起動後に、自動的に FLEXlm マネージャを立ち上げる設定
以下の FAQ の内容(設定)は、初回のPGI のインストール時に行われているはずです。
 --> FAQ(3) No.11

② FLEXlm ライセンスマネージャを手動起動する

次に、現在のセッションで、本作業の最初に停止した FLEXlm マネージャの手動再起動を行います。OS により、以下のどちらかで起動してください。これで、全てのインストール作業の終了です。なお、ライセンスマネージャに関わる詳細については、ご提供しました「インストールの手引き」を合わせてご覧ください。 また、デーモンが正常に起動したかの確認方法は、ps コマンドで lmgrd プロセス, pgroupd プロセスの存在をご確認ください。

 # /etc/rc.d/init.d/lmgrd-pgi start (RedHat Linuxの場合)
 # /etc/init.d/lmgrd-pgi start (SUSE Linuxの場合)

※ FLEXlm ライセンスマネージャの起動に係るトラブルを記録したログファイルに関しては、こちらのFAQをご参照ください

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STEP 6 : 一般ユーザの環境変数の設定

ここからは、一般ユーザ環境の設定の変更です。まず、PGI コンパイラを利用する場合の環境変数、パスの設定には以下のものが必要です。(ログインシェルの設定:$HOME/.bashrc 等)
現在、PGI 2011 (PGI 11.x;”x" は、リビジョンリビジョン番号)でお使いの場合は、以下の環境変数/パスが設定されていると思います。この現在のPATH の設定に $PGI/linux86-64/2011/bin が含まれていますが、 リリース 2012 を使用する場合は、下記のように 2 行目、3 行目の"2011" を "2012" に変更してください。 後は、source .basrc 等で flush してください。これで新しい リリース 2012 の使用が可能となります。PATH 環境変数に関する詳細な説明は、こちらにあります

また、PGI 2012 をインストールしたディレクトリが、デフォルトの /opt/pgi の場合は、以下の環境変数 "PGI" を /opt/pgi としてください。
なお、 PGI 7.1 から MPICH 環境が装備されましたので、これに関するコマンドの PATH の指定も行います

【32ビット環境の場合】
   export PGI=/opt/pgi  (コンパイラの installation directoryを定義)
   export PATH=$PGI/linux86/2012/bin:$PATH export PATH=$PGI/linux86/2012/mpi/mpich/bin:$PATH
   export MANPATH=$MANPATH:$PGI/linux86/2012/man
   export LM_LICENSE_FILE=$PGI/license.dat 【64ビット環境の場合】
   export PGI=/opt/pgi  (コンパイラの installation directoryを定義)
   export PATH=$PGI/linux86-64/2012/bin:$PATH export PATH=$PGI/linux86-64/2012/mpi/mpich/bin:$PATH
   export MANPATH=$MANPATH:$PGI/linux86-64/2012/man
   export LM_LICENSE_FILE=$PGI/license.dat

PGI 用の環境変数の設定、MPICH用のPATHの設定を行うためのシェル・スクリプトが $PGI/linux86{-64}/2012 配下に存在します。PGI 用の設定スクリプトは、pgi.{csh.sh} ファイル、MPICH 用は、mpi.{csh,sh} ファイルとして用意しております。この内容をユーザの初期シェルファイル(.bashrc 等)にコピーしても構いません。


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(ご参考)古いバージョンと新バージョンを切り替えて使用する

新規にインストールしたPGI コンパイラのバージョンと旧バージョンを切り替えて使いたい場合は、二つの方法があります。この前提としては、旧バージョンも削除せず、残してある場合に限ります。なお、ライセンス・キーは、「下位バージョンの互換性」を有しておりますので、過去の PGI バージョンもご利用になれます。
ご参考となる FAQ
 「最新バージョンだけでなく、過去のバージョンも同時にインストールして各々動作しますか

① コンパイラ・オプションで指定する。オプション -V{Release_number} を指定することにより、指定されたバージョン番号のコンパイラが使用され、コンパイルすることができます。
(例) pgf90 -V9.0 test.f90 (PGI 9.0 のコンパイラを使用してコンパイルされます)
    pgf90 -V11.9 test.f90 (PGI 2011の11.9 のコンパイラを使用してコンパイルされます)

② 各ユーザのログインシェルで設定するパス(PATH)の設定をその都度、変更してください。即ち、ユーザのパス設定変更で使い分けることができます。(デフォルトの使用バージョンを指定すること)
バージョンが 2012 としてシステム上デフォルト設定されている場合で、 9.0 をお使いになりたい場合は、現在のユーザ環境変数 PATH の設定の中の $PGI/linux86-64/2012/bin の "2012" を "9.0" に変更してください(デフォルトで使用するバージョンを変更すること同じ行為です)。 後は、source .basrc 等で flush してください。これでPGI コンパイラ 9.0 の使用が可能となります。9.0 以前のバージョンの場合でも、同じように、そのバージョン番号に変更してください。

【32ビット専用製品の場合】
   export PGI=/opt/pgi  (コンパイラの installation directoryを定義)
   export PATH=$PGI/linux86/9.0/bin:$PATH 【32ビット/64ビット共用製品の場合】
   export PGI=/opt/pgi  (コンパイラの installation directoryを定義)
   export PATH=$PGI/linux86-64/9.0/bin:$PATH

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旧バージョンのコンパイラ・ソフトウェアの削除

もし、 disk 容量に余裕があるのでしたら、旧 11.x (PGI 2011)以前のコンパイラ・バイナリはそのまま残すことができます。新バージョンに移行しての一定期間は、旧バージョンを残すことをお勧めします。また、消去したい場合は、ルート権限で以下の directory まで移動して 11.x の directory 配下を削除できます。同様に、9.x、8.x バージョンも存在するならば、同様に削除できます。

    cd /opt/pgi/linux86/
    ls             (8.0 と 9.0 も存在する)
    8.0 8.0-5 9.0 9.0-1 2011 11.9 2012 12.0
    rm -rf 8.0 8.0-5  (8.0 バージョンを削除)

    cd /opt/pgi/linux86-64/
      ls             (8.0 と 9.0 も存在する)
    8.0 8.0-5 9.0 9.0-1 2011 11.9 2012 12.0
    rm -rf 8.0 8.0-5 (8.0 バージョンを削除)

インストール時の問題に関するFAQ

インストール時に起きるトラブル、問題に対する FAQ を纏めてあります。こちらのページでご覧ください。







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